保険適用で始める禁煙治療
2025年10月31日
いつか禁煙しようと先延ばしにしていませんか?
たばこが体に悪いということは誰もが知っています。でも、いつか禁煙しよう、今はまだ大丈夫と先延ばしにしていませんか?
今回は、たばこの健康被害と禁煙の効果について解説します。たばこは、私たちの体のさまざまな部分に深刻な影響を及ぼします。そして何より知っていただきたいのは、禁煙することで、失った健康の多くを取り戻すことができるという事です。
喫煙が引き起こす主な病気
喫煙の影響は全身に及びます。特に深刻なのは、くも膜下出血のリスクが約3倍にもなるという点です。脳の血管壁が弱くなり、突然破裂する危険性が大幅に高まります。また、がんについては肺がんだけでなく、口から入った煙が全身を巡ることで、体の様々な部位に発症リスクをもたらします。科学的に証明されているだけで11種類ものがんの原因となっているのです。さらに、喫煙の影響が自分だけにとどまらないということです。妊婦の喫煙は、生まれてくる赤ちゃんの命にも関わる乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを高めます。
■主要な病気リスク一覧表
| 病気名 | リスク倍率 | 詳細・影響 |
|---|---|---|
| 虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症) | 1.7倍 | 生命を支える心臓への重大な脅威 |
| くも膜下出血 | 2.93倍 | 脳血管壁が弱くなり破裂しやすくなる |
| 脳梗塞 | 1.92倍 | 血管の詰まりによる脳への血流阻害 |
| がん(11種類) | 高リスク | 肺・口腔・咽頭・喉頭・鼻腔、副鼻腔がん・食道・胃・肝臓・膵臓・膀胱・子宮頸部など |
| その他の疾患 | 高リスク | COPD・2型糖尿病・歯周病・SIDS(乳幼児突然死症候群) |
あなたの大切な人への影響
自分が吸わなくても、周りの人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙も大きな問題です。厚生労働省の推計によると、日本では受動喫煙が原因で年間約1万5千人が亡くなっています。注目すべきは、受動喫煙による死亡の80%以上が循環器疾患(心臓と脳の病気)によるものだということです。また、女性の死亡者数(約10,400人)が男性(約4,500人)の2倍以上となっており、家庭内での受動喫煙対策の重要性が浮き彫りになっています。 あなたの喫煙が、家族や周りの大切な人の健康を脅かしているかもしれません。禁煙は、自分自身だけでなく、愛する人を守る選択でもあります。

加熱式たばこは安全?
近年普及している加熱式たばこですが、厚生労働省は「紙巻たばこに比べて健康影響が少ないかどうかは、まだ明らかになっていない」としています。 有害物質の量は紙巻たばこより少ないという報告もありますが、国際がん研究機関(IARC)により発がん性が懸念される成分(2-フランメタノールやピリジンなど)が含まれており、受動喫煙の問題も残ります。
加熱式たばこも保険適用
2020年から加熱式たばこ使用者も健康保険による禁煙治療の対象となりました。これは、公衆衛生当局が加熱式たばこを「リスクが低い代替品」としてではなく、「ニコチン依存症と健康リスクが継続している状態」として位置づけていることを示しています。加熱式たばこに切り替えるのではなく、完全な禁煙を目指すことが大切です。

年齢に関わらず、今が最良のスタート
禁煙は、何歳で始めても必ず健康改善につながります。喫煙をやめることで、心臓病や脳卒中のリスクが下がり、呼吸が楽になり、免疫力も向上します。大切な人との時間をより長く、より健康に過ごせるようになり、好きなことを存分に楽しめる体力と活力を取り戻すことができます。また、経済的な負担も軽減され、その分を他の有意義なことに使えるようになります。「もう遅い」ということは決してありません。

当院はがんばるあなたをサポート!
たばこをやめられないのは、意志が弱いからではありません。「ニコチン依存症」という薬物依存だからです。そのためニコチン依存症は治療が必要な病気とされ、保険適用となっています。実際、自力で禁煙に取り組んだ場合の成功率が10%程度に対して、禁煙外来での成功率は約80%となっています。
朝の目覚めが全然違う。もっと早く禁煙すればよかった
これは、当院の禁煙外来で禁煙に成功された50代の患者さんの言葉です。健康診断で異常を指摘され、ご家族のためにも禁煙を決意されました。禁煙後3ヶ月が経った今、「年間10万円以上も節約できるし、そのお金で旅行を趣味にしたい」と笑顔で話してくださいました。
禁煙外来は、たばこをやめたい方にとって“最短で楽にたばこをやめる第一歩”です。禁煙は一人で頑張る必要はありません。医療機関のサポートを受けることで、成功率は大きく高まります。 禁煙をご検討の方は、お気軽に当院スタッフまでご相談ください。

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