コラム

血液検査でわかることとは?

2022年11月25日

血液検査でわかる主なこと

病院や健診で行う血液検査では多くのことが分かります。今回は主なことについて紹介します。

肝臓系の検査

まず、肝臓系の検査にはGOT・GPTがあり、これらの数値が上がると急性・慢性肝炎や脂肪肝、アルコール性肝炎、肝硬変などが疑われます。γ-GTPやアルカリフォスファターゼも同様に肝臓の病気によって上昇します。 総タンパクやアルブミンの検査は肝臓の病気で増減するとともに、栄養状態の指標にもなります。

腎機能系の検査

腎機能系の検査には尿素窒素やクレアチニン、eGFRなどがあります。 これらは腎炎や腎不全により数値が上がり、腎臓の機能が低下していることを表します。腎臓の病気は重症化するまで症状が出ないことが多く、これらの検査で異常を発見する場合も多くあります。

糖代謝系の検査

糖代謝系は血糖が主な検査となります。また、HbA1cという検査は過去1~2ヶ月の血糖の平均的な状態を反映するため糖尿病のコントロールの指標として用いられています。

脂質系の検査

脂質系にはHDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪などがあります。
HDLコレステロールはいわゆる善玉コレステロールで、低くなると動脈硬化を引き起こすことがあります。
LDLコレステロールは悪玉コレステロールのことで増えすぎると、動脈硬化を進行させ心筋梗塞や脳梗塞などの危険を高めます。
中性脂肪が増えすぎても、LDLコレステロールと同様の病気の危険性を 高めることとなります。脂質異常症と呼ばれる、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪の異常な状態は動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞だけではなく大動脈瘤や脂肪肝を引き起こすこともあります。

血球系の検査

血球系の検査にはヘモグロビンや赤血球、白血球、血小板といった数値があります。
赤血球やヘモグロビンの低下は貧血を表し、多くなっても脱水や多血症といった病気になります。
白血球は細菌などから体を守る免疫の働きがあり、増えると炎症や腫瘍が疑われます。
血小板は血を止める役割があり、上昇しすぎると血小板血症や腫瘍、低下しても肝硬変や腫瘍などが疑われます。

炎症・感染症の検査

炎症・感染症の検査にはCRPという検査があります。細菌などの感染症、炎症や組織障害により上昇します。 感染症の検査 感染症の検査にはB型・C型肝炎や梅毒、HIVなどさまざまな感染症に対する感染を調べることのできる検査があります。

血液検査をしたことのある方はいちど検査結果を振り返って、体の状態についてご自身で確認してみてはいかがでしょうか。

←HOMEに戻る