MCIスクリーニング検査

MCIスクリーニング検査とは

MCI(軽度認知障害)へと進んでしまうリスクを測ることができる血液検査です。

認知症の中で最も多いアルツハイマー病は、アミロイドβという老廃物が脳内に蓄積し、 神経細胞を破壊することで発症します。

MCIスクリーニング検査では、原因物質のアミロイドβを排除したり、 毒性を弱める機能を有する3つのタンパク質の血中量を測定し、統計的手法によりリスクを判定します。

MCIスクリーニング検査とは

なぜ検査が必要なのか

検査は必要なのか

健常の状態から認知症を発症するまでの間の段階であるMCI(軽度認知障害)。

日常生活に支障はありませんが、認知症の予備軍と言われ、 そのまま過ごすと約5年でその半数以上が認知症に進行してしまう可能性があると考えられています。

2020年10月現在では、認知症の症状の緩和や進行を遅らせることができる薬はありますが、 根本的な認知症の治療薬はまだ開発されていません。

認知症の中でも最も多くの割合を占めるアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)では、 発症する20年以上前から主な原因物質であるアミドロβが脳内に溜まりはじめ、 認知機能が少しずつ低下していく病気です。

MCIの時期や、MCIになる前の無症状の時期から予防を始めることで、 認知症の発症を防いだり遅らせることが可能であると最近の研究で明らかになっています。

つまり、認知症を予防するためには現在の自分の状況を知ることがとても重要なのです。

検査でわかること

認知症を引き起こすと言われている物質の排出されやすさ、毒性を弱める物質が血液にどのくらい含まれているかを調べることにより、
MCIへと進むリスクが分かります (中年期の方は、現在の生活習慣を続けた場合、将来的にMCIになる可能性がどのくらいあるのかが分かります)。

検査でわかること
アポリポタンパク質 A1 アミロイドβと結合してその凝集や毒性を防ぐといわれています。
ApoA1 ApoA1は善玉コレステロール(HDL)の成分です。あたまの健康を保つ脂質を運んだり、アミロイドβを排出する働きがあることが知られています。 生活習慣病や糖尿病予備軍の方は値が低くなることがあります。
トランスサイレチン アミロイドβと結合してそのシナプス毒性を抑制します。
TTR TTRはからだの栄養状態や炎症の状態を反映するタンパク質です。あたまの中ではアミロイドβの毒性を防ぐ働きがあることが知られています。 偏った食事や極端なダイエットを行っている場合は値が低くなることがあります。
補体第3成分 ミクログリアを活性化する働きがあります。
C3 C3はからだの免疫力の主役となるタンパク質です。あたまの中のアミロイドβを排除する役割を担う細胞(ミクログリア)の働きに不可欠です。 不規則な生活習慣や運動不足は免疫力の低下を招き、値が低くなることがあります。

MCIリスクの判定は4段階で表示

それぞれ次のようなリスク判定です。

A判定の方 MCIのリスクはほぼありません。
今後も健康的な生活を心がけましょう。 1~2年に1回の定期的な検査をお勧めいたします。ご自身の状態を定期的に把握して予防に努めましょう。
B判定の方 MCIのリスクは低めです。
健康的な生活を意識的に習慣づけることで、MCIのリスクを抑えることができます。予防は早く取り組むほど効果的なので、 生活習慣を改善し、予防に努めましょう。1年ごとの定期的な検査をお勧めいたします。
C判定の方 MCIのリスクは中程度です。 高齢者の方は、生活習慣を見直し、直に予防に取り組みましょう。物忘れなど気になること、不安なことがありましたら、 専門医に診てもらいましょう。中年期の方は、日常生活を見直すきっかけと捉えて予防に取り組み始めましょう。 食生活の改善や運動の習慣化、質の高い睡眠など生活習慣の改善は、将来のMCI、認知症の発症予防の第一歩です。 6ヶ月~1年ごとの定期的な検査をお勧めいたします。
D判定の方 MCIのリスクは高めです。 高齢者の方は、専門医による詳細な検査・診断を受信することをおすすめします。適切な指導のもとで予防に取り組むことにより、 認知機能の低下を押さえたり進行を遅らせることができます。中年期の方は、将来に備えて積極的に予防に取り組みましょう。 糖尿病や高血圧、肥満といった生活習慣病の予防、重症化の予防に努め、健康的なライフスタイルの維持を心がけましょう。

MCI簡単自己チェックリスト

  • たった今やろうとしていたことがなかなか思い出せない。
  • レジで小銭を出せず、お札ですませてしまう。
  • 人と会う約束を忘れたことがある。
  • スマホや家電製品の操作にとまどうことが増えた。
  • 一日や一週間のスケジュールが組めない。段取りが悪くなった。
  • 長年の趣味への関心が薄れてきた。
  • 知っている場所に行こうとして道を間違えたり迷うことがある。
  • 薬を飲んだことを忘れたり、飲むのを忘れることがある。

8つのチェック項目のうち

該当すると思う項目が5つ以上の人 MCIが進んでいる可能性があるので、早めに「物忘れ外来」などで専門医による診察を受けましょう。
該当すると思う項目が3~4つの人 まだMCIまで進んでいないかもしれませんが、心配な点が多いようです。 認知機能が低下している可能性がありますので、運動や食事などの予防法に取り組んで、認知機能を維持しましょう。
該当すると思う項目が2つ以下の人 MCIではなさそうですが、予防を始めるのに早すぎることはありません。 現在の良好な状態を維持できるように予防を行いましょう。
バナー:軽度認知障害のリスク検査

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検査費用 : 25,000円(保険適用外となります)

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